卸連 流通改善でプロジェクト GE80%時代の流通などを検討 7月5日初会合
公開日時 2017/07/04 03:50
日本医薬品卸売業連合会(卸連)は、流通改善に向けたプロジェクトを設置し、7月5日に初会合を開く。単品単価取引の推進のための覚書締結の拡大のほか、後発医薬品(GE)数量シェア80%の市場環境を踏まえた流通のあり方など諸課題に対する具体策を検討する。政府の「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に盛り込まれた流通改善に関する議論への対応方針も検討する。
組織名称は「新提言等推進プロジェクト」。15年9月の流改懇の新提言や医薬品産業強化総合戦略で今後の流通改善の方向性を受け、16年2月から検討を重ねてきた会内のタスクフォース(TF)でまとめた課題ごとの具体的方策の実現に向けた検討などを行う。
TFでは、単品単価取引の推進のための覚書締結の拡大のほか、GE80%時代を見据え、メーカーと卸間においては安定供給が持続可能なものとする割戻体系の構築や業務効率化、卸と医療施設間では一般名処方の推進、GEの集約化、共同配送による負担軽減や低コスト化などの課題ごとにとりまとめが行われており、それらについてプロジェクトが詰めることになる。
「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」では、「改革とあわせた今後の取り組み」として、▽薬価制度の改革により影響を受ける関係者の経営実態についても機動的に把握し、その結果を踏まえ、必要に応じて対応を検討し、結論を得る▽安定的な医薬品流通が確保されるよう、経営実態に配慮しつつ、流通の効率化を進めるとともに、流通改善の推進、市場環境に伴う収益構造への適切な対処を進める▽特に、適切な価格形成を促進するため、単品単価契約の推進と早期妥結の促進について効果的な施策を検討し、結論を得る--とされており、それら議論に対しプロジェクトは対応方針を検討する。
プロジェクトの体制は次のとおり。
担当副会長:宮田浩美氏(スズケン社長)、担当理事:一條武氏(バイタルネット社長)
構成メンバー:濵平正一氏(アステム)、紫藤泰弘氏(アルフレッサ)、斉藤政男氏(スズケン)、馬田明氏(東邦薬品)、鈴木三尚氏(バイタルネット)、眞鍋知弘氏(ほくやく)、大石隆氏(メディセオ)
<訂正>(7月4日13時)
メンバーの中の下線部を訂正しました。