米FDA C型肝炎治療薬ソバルディ、ハーボニー小児用承認
公開日時 2017/04/12 03:50
米食品医薬品局(FDA)は4月7日、米ギリアド・サイエンシズ社の12歳から17歳の小児および未成年者におけるC型肝炎(HCV)治療薬Sovaldi(ソホスブビル)およびHarvoni(レジパスビル/ソホスブビル配合錠)を承認した。両剤とも成人用は既承認で、HCV治療薬では初の小児用直接作用抗ウイルス剤(DAA)となった。
適応は、体重が少なくとも77ポンド(35㎏)以上の12歳から17歳の小児および未成年で、HCV遺伝子型1,4,5もしくは6の患者で、肝硬変を併発していないか、軽度肝硬変の患者である。Sovaldiは、体重が少なくとも77ポンド(35㎏)以上の12歳から17歳の小児および未成年者で、HCV遺伝子型2もしくは3の患者で、肝硬変を併発していないか、軽度肝硬変の患者で、リバビリンとの併用下で用いる。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のEdward Cox抗菌剤製品部長は、「これらの承認は、小児および未成年者におけるアンメットメディカルニーズに対応することで、HCV治療環境を変革するのに役立つだろう」とコメントした。
米疾病管理予防センター(CDC)によると、米国では270万人から390万人程度が慢性C型肝炎に罹患していると推定されている。HCV陽性の母親から出生した新生児はHCV感染のリスクを持つ。米国では、HCV感染の小児は23000人から46000人と見られている。
ギリアド・サイエンシズ社のNorbert Bischofberger上級副社長(研究開発担当)兼最高科学責任者(CSO)は、「ギリアドのゴールは、すべてのHCV患者に治癒できる可能性を持つ治療法を開発し提供することだ」と述べたうえで、「初めて、遺伝子型1から6までの慢性HCV感染小児患者は、インターフェロン注射を必要としない、高い治癒率を持つ2つのDAAレジメンを持てるようになった」とコメントした。