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薬食審・第一部会 新薬など3製品を審議、全て承認了承 認知症の診断補助薬など

公開日時 2016/11/01 03:52

厚労省の薬食審医薬品第一部会は10月31日、新薬など3製品の承認の可否について審議し、全ての承認を了承した。この中には富士フイルムRIファーマのアルツハイマー型認知症が疑われる患者の脳内アミロイドベータプラークを可視化する放射性医薬品アミヴィッド静注が含まれる。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請社名)

パーサビブ静注透析用2.5mg、同5mg、同10mg(エテルカルセチド塩酸塩、小野薬品):「血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。

カルシウム受容体作動薬。副甲状腺にあるカルシウム受容体に作用して、副甲状腺ホルモンの過剰な分泌を抑制し、血中のリン値及びカルシウム値を低下させる。同種同効の類薬に経口投与のレグパラ錠があるのに対し、パーサビブ静注は透析ルートから投与できるのが特徴。

用法・用量は通常、成人には、1回5mgを開始用量に週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側に注入し、以後は患者を十分観察のもと、1回2.5~15mgの範囲内で適宜用量を調整し、週3回、透析終了時の返血時に投与する、というもの。海外では欧米で承認済。

ディナゲスト錠1mg、同OD錠1mg(ジエノゲスト、持田製薬):「子宮腺筋症に伴う疼痛の改善」の効能・効果を追加する新効能医薬品。再審査期間4年。

子宮腺筋症は子宮内膜が子宮体部筋層内に増殖する疾患で、月経時、日常生活に支障があるほどの強い痛みが起きることが多い。推定受療者数は13万人とされる。根治治療は手術療法、妊娠を希望する場合はホルモン療法が選択されるなか、「子宮腺筋症に伴う疼痛の改善」を適応とする薬剤は同剤が初めてとなる。

ディナゲストはプロゲステロン受容体を選択的に活性化して卵巣機能抑制作用、子宮内膜細胞増殖抑制作用を持ち、有効性が期待されるという。

アミヴィッド静注(フロルベタピル(18F)、富士フイルムRIファーマ):「アルツハイマー型認知症が疑われる認知機能障害を有する患者の脳内アミロイドベータプラークの可視化」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。

放射性医薬品。PET検査で、脳内アミロイドベータプラークを可視化するために用いる。アルツハイマー型認知症(以下、AD)の診断的評価を補助する。

現在、フロルベタピル(18F)を医療施設内で合成するための装置が承認されているが、合成するにはサイクロトロン(放射性医薬品原料専用の加速器)が必要となる。アミヴィッドによって、PETを持ち、サイクロトロンのない医療機関でも検査できるようになるが、院内製剤と同じくアミヴィッドも半減期が非常に短いことから工場から一定範囲内にしか供給できない。現時点では京浜臨海ライフイノベーション国際戦略総合特区及び関西イノベーション国際戦略総合特区の事業の関連品目として製造し、薬液の充填量等を可変とした製剤として供給予定という。

海外では欧米など33か国で承認済(15年4月現在)。

※報告予定品目はなし

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