陽進堂 ニザチジン錠150mg「YD」の参考品から管理基準超のNDMAを検出 当該ロットを自主回収
公開日時 2024/07/22 04:50
陽進堂は7月19日、H2受容体拮抗剤・ニザチジン錠150mg「YD」の参考品から管理基準値(0.32ppm以下)を超えるN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出されたとして当該ロットを自主回収(クラスⅡ)すると公表した。同社によると、当該製品の出荷時や24 か月経過時には NDMAが管理基準値内であることを確認しており管理基準値を超過したのは短期間であったと考えられるとしている。
同社によると、ニザチジン錠 150mg「YD」について、参考品を用いたNDMAのモニタリングを実施したところ、ロット番号 Y21K01、Y21K02の30か月経過品から管理基準値を超えるNDMAが検出された。また、影響の範囲を特定するために使用期限内のロットを評価したところ、ロット番号 Y22D01(26か月経過品)から管理基準値を超えるNDMAが検出(最大値0.42ppm)された。
同社としては、3ロット(Y21K01、Y21K02、Y22D01)以外の分析結果は管理基準値内であるものの、これまでのモニタリング結果と比較して経時的なNDMAの増加量の多いロットが確認されており、使用期限内のNDMA量を推定することが難しいと判断。これらロットを含めて使用期限内の一部ロットを回収することにした。
危惧される具体的な健康被害について同社は、「ICH M7ガイドラインに示される許容可能な発がんリスクの“おおよそ10 万人に1人のがんの増加”よりリスクは小さいと判断される」として、重篤な健康被害にいたる可能性はないとしている。