武田薬品 皮下注用人免疫グロブリン・遺伝子組換えヒトヒアルロニダーゼ組み合わせ製剤を承認申請
公開日時 2024/02/16 04:48
武田薬品は2月14日、皮下注用人免疫グロブリン・遺伝子組換えヒトヒアルロニダーゼ組み合わせ製剤「TAK-771」(開発コード)について、「無又は低ガンマグロブリン血症」を予定適応に承認申請したと発表した。一般名は、pH4処理酸性人免疫グロブリン(皮下注射)、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)。免疫グロブリン投与前にヒアルロニダーゼを投与することで免疫グロブリンの大量投与が可能となり、3週又は4週間隔での皮下投与が可能となる。
本剤は、皮下注用人免疫グロブリン10%製剤(以下、SCIG10%)および遺伝子組換えヒトヒアルロニダーゼPH20製剤(以下、rHuPH20)から構成される皮下注用の組み合わせ製剤で、2バイアルが同梱されている。rHuPH20を投与し皮下組織の透過性を一時的に高め、その後同じ部位にSCIG10%を投与することで、SCIG10%の拡散と吸収が促進され、大量投与が可能になる。大量投与により投与頻度が従来の皮下注用製品に比べて少ない3週又は4週間隔となり、患者の負担の軽減が期待される。
現在日本で承認されている無又は低ガンマグロブリン血症患者のための皮下投与製剤は週1回または2週間に1回の投与が必要で、静脈投与製剤と比較して頻回の投与が必要になっている。
「無又は低ガンマグロブリン血症」は、原発性免疫不全症(PID)または続発性免疫不全症(SID)による抗体が無いまたは低い状態で、重篤な感染症の再発リスクが増加することを特徴とする疾患。