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日本ケミファ 23年度上期・営業損失2億9800万円 薬価改定、出荷一時停止が影響

公開日時 2023/11/01 04:49
日本ケミファは10月31日、2023年度第2四半期(23年4~9月)の営業損失が2億9800万円だったと発表した。売上高は前年同期比8.6%減の148億3700万円だった。薬価改定による原価率の上昇と22年12月に行った出荷一時停止や出荷調整が影響した。臨床検査薬の拡大を見込み、通期では増収・営業黒字と予想している。

全体の約8割を占める医療用医薬品の売上高は118億1500万円で前年同期と比べ13.7%減少。原価率は前年同期比1.7ポイント増の75.5%となり、薬価改定により原価率が利益を圧迫しているとの要因を示した。また、22年12月の製造工程の確認作業による出荷の一時停止とその後の出荷調整も業績に響いた。決算発表会見で安本昌秀取締役常務執行役員は、「稼働再開後も思っていたより戻りが鈍く、(売り上げへ影響が)第2四半期初めまで続いた」と説明。通期への影響については「9、10月ごろから次第に戻ってきたため、回復と増加を見込んでいる」とした。

一方で、臨床検査薬の主力製品であるアレルギースクリーニング機器・試薬「ドロップスクリーン」は好調に推移。設置台数は9月末時点で約800台となり、本年度目標の1000台を見据え、「第4四半期の早い段階で目標に達し、さらに伸ばせる」との見通しを示した。

◎13成分19品目が出荷調整中 「早い段階でゼロに」


後発品の安定供給に関しては、現時点で13成分19品目が出荷調整中だと公表。ピーク時は約80品目に及んだが、「自社製造品は早い段階でゼロに向かっていきたい。他社の動向による影響も踏まえつつ慎重に対応していきたい」と語った。


【23年度第2四半期決算(前年同期比) 23年度通期予想(前期比)】
売上高 148億3700万円(8.6%減) 327億円(3.6%増)
営業利益 △2億9800万円(―) 2億円(―)
親会社帰属純利益 3100万円(96.5%減) 6000万円(82.3%減)
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