オリンパス 北米・中南米で気管支内視鏡とレーザー治療機器の使用で自主的な注意喚起 対象製品32機種
公開日時 2023/07/05 04:49
オリンパスは7月4日、北米・中南米の地域統括会社Olympus Corporation of the America(OCA)を通じ、気管支内視鏡とレーザー治療機器を使用する際の医療機関への自主的な注意喚起を開始したと発表した。気管支内視鏡とレーザー治療機器またはアルゴンプラズマ凝固療法(APC)を組み合わせて治療を行う際に、気管支内で気管支内視鏡が燃焼する事象が発生したことに対応したもの。気管支内視鏡と適合するレーザータイプを明記し、適合しないレーザータイプを使用した際に生じるリスクについて通知した。
今回の注意喚起は、アルゴンプラズマ凝固療法(APC)使用による気管支内で気管支内視鏡が燃焼する事象が1件発生したことによる。対象製品は、日本を含む全世界で発売する気管支内視鏡(BFシリーズ内視鏡)32機種。うち19機種は米国で販売され、米国食品医薬品局(FDA)およびその他の規制当局に通知している。
今回の事案についてOCAは6月8日付の注意喚起レターで気管支内視鏡を使用する全ての医療従事者に対し、同社のレーザー対応の気管支内視鏡がNd:YAGレーザーまたは810nmダイオードレーザーのみに対応していることに理解を求め、徹底するよう要請した。オリンパス側も同社の気管支内視鏡とレーザー治療機器の組み合わせに関する取扱説明書の警告に十分注意するよう促している。さらに、取扱説明書を通じ、「発火の恐れがあるため、酸素を供給しながらレーザー焼灼を行わない」よう警告している。なお、燃焼の原因については特定できていないとしており、APC使用に関する取扱説明書の更新は現時点で行っていないという。