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オンコリス がんウイルス療法・テロメライシン 食道がんを対象疾患に24年申請予定

公開日時 2022/12/20 04:49
オンコリスバイオファーマは12月19日、がんウイルス療法・テロメライシン(開発コード:OBP-301)について、計画通り食道がんを対象疾患に2024年に承認申請を行う予定と発表した。放射線併用の食道がんの第2相臨床試験の組入れが年内に完了し、23年にトップラインデータが確定される見通し。その後、日本国内での製造販売業の体制を整えるとともに、食道がんに対するオーファンドラッグ指定の申請を行うとしている。

また、「当社は23年にテロメライシンの販売提携契約を締結する目的で、日本国内の内資及び外資の複数の製薬会社と、デューデリジェンス及び経済条件の交渉を進めている」ことも明らかにした。

同社の浦田泰生社長は8月5日の22年12月期第2四半期決算会見で、食道がんを対象疾患に開発中のテロメライシンを最優先プロジェクトに位置付けて、「24年に国内承認申請を行う予定」と表明していた。予定適応症は、「手術不適応な局所進行性の食道がん。ただし、放射線治療を併用すること」となる見通し(記事はこちら)

テロメライシンは19年4月に中外製薬に導出するライセンス契約を締結したが、22年10月15日付で同契約を解消した。理由は、「今後、両社の協業によって開発を進めることが本剤の製品価値最大化につながらないという判断に至った」ため。ただ、この判断は「テロメライシンの有効性・安全性の問題によるものではない」としていた。

テロメライシンは、がん細胞で特異的に増殖し、がん細胞を破壊することができるように遺伝子改変した5型のアデノウイルス(腫瘍溶解性5型アデノウイルス)。ウイルス療法によって破壊されたがん細胞は、その特異的な抗原のシグナルを樹状細胞等の免疫細胞に直接伝えることにより、がん免疫を誘導できることが示唆されており、免疫チェックポイント阻害薬との併用による全身的な抗がん作用も期待されている。
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