ロート製薬 人事・報酬制度見直しで平均7%の賃上げへ 社員の自律的成長を支援 生産性向上にも期待
公開日時 2022/11/14 04:49
ロート製薬は、社員1人あたりの年収を平均で7%引き上げる。同社の杉本雅史社長が11月10日の記者会見で説明した。社員のモチベーションを高め、生産性向上を目指すことが狙い。配偶者や扶養者の有無などに関わらず、仕事の価値や業績への貢献度に応じた報酬設計とし、報酬水準を職種や職務ごとの市場価格を参考に設計する。同社では、「社員の自律を支援し、生活の安心や安定に資する報酬制度に改定する」と説明している。
人事・報酬制度の見直しは10月から。評価は絶対評価とし、期初目標の達成具合や業務上の価値の創出について、上司と相談したうえで決めていく。過去に契約社員だった人に対しても退職金制度を導入するなど、雇用形態間の報酬格差も是正する。
同日の会見で、杉本雅史社長は、背景には、「政府が賃上げを後押ししており、年収を4%以上引き上げると税金を一部控除する枠組みもある」ことも指摘。そのうえで「企業が成長した分を全部株主にお返しするのではなく、従業員や地域社会にもバランス良く還元したい」と語った。