勝敗を決する比較対照技術の選定 臨床研究とは異なる面も
効率性フロンティア
公開日時 2022/05/01 00:00
クレコンメディカルアセスメント株式会社取締役最高業務責任者(COO)小林慎分析対象が2つの場合は増分費用効果比(ICER)と閾値で費用対効果を評価することができますが、分析対象が3つ以上ある場合には効率性フロンティアの考え方が必要になります。効率性フロンティアは日本版HTAで比較対照技術を検討するためにも重要な考え方です。3つ以上の治療に対する費用対効果の評価方法劣位の除外ある架空の疾患Xに対して、利用可能な治療が治療Aから治療Eまで5つあるとします。5つの治療の費用と効果(QALY)を示します(図1-1)。この表では治療Aから治療Eまで徐々に費用が大きくなるように並んでいます。治療Aが最も古く、治療Eが最も新しい治療と考えてもよいでしょう。分析対象が2つの場合は、費用効果平面上における位置...