分析ガイドラインの理解のために増分費用効果比(ICER)の評価方法
ICERの基本的な考え方を学ぶ
公開日時 2022/04/01 00:00
クレコンメディカルアセスメント株式会社取締役最高業務責任者(COO)小林慎費用効果分析は、医療費が増加しても費用対効果を評価できることが特徴のひとつです。指標として用いられる増分費用効果比(ICER)の基本的な考え方を紹介します。比較対象の存在を考える費用対効果を考えるときの重要ポイントのひとつは、「費用対効果」は必ず比較対照を基準とした評価となっていることです。比較対照の存在しない分析対象単独の費用対効果は存在しません。比較対照を中心に横軸を分析対象との費用差、縦軸を分析対象との効果差で構成したマトリックス(費用効果平面)で4領域に分類します。横軸は、右へ行くほど分析対象の費用が大きく、縦軸は上へ行くほど分析対象の効果が大きくなります。4領域のどこに位置するかで、分析対象の費用対効果の評価...