メディパルHDとH.U.グループHDは3月24日、医療・ヘルスケア領域における物流合弁会社「メディスケット」（本店所在地：埼玉県三郷市）の設立に関する基本契約を締結したと発表した。新会社は全国における医薬品等の配送、検体集荷、その他ヘルスケア領域の物流受託などを主要事業に据える。設立日は4月1日。9月末までに最終的な合弁契約を締結し、10月からの稼働を予定する。出資比率はメディパル60％、H.U.グループHD40％。

両社は、20年６月17日に医療・ヘルスケア領域における戦略的業務提携に関する合意書を締結。これまでに医療・ヘルスケア領域におけるメディカル物流プラットフォームの構築を目指し、物流機能を融合させ、受発注システムの共同利用や倉庫運営の合理化を進めてきた。

物流合弁会社の設立について両社は、「“医療と健康、美”を支える国内最大のヘルスケア物流プラットフォームを早急に構築することが最善との判断に至った」と指摘。メディパルは医療用医薬品等卸売事業における物流機能を新会社に移管。H.U.グループHDは臨床検査および関連事業の物流機能を移管する。また、医薬品・検査資材などの供給、臨床・治験・研究等の検体の集荷を最適化するほか、GDPガイドラインに準拠した高品質な物流サービスを提供する。こうした取り組みを通じてヘルスケアに関わる企業の参画を促進したい考え。

◎代表取締役社長にメディセオの若菜純ロジスティクス本部長

このほか新会社は、温室効果ガス排出量削減など地球環境への課題解決を実現するなどの社会貢献も視野に入れている。なお、物流合弁会社の代表取締役社長には、メディセオ取締役の若菜純ロジスティクス本部長が、代表取締役副社長にはエスアールエル取締役兼合同会社クリニカルネットワークの福田憲幸社長がそれぞれ就任する。