卵巣がん治療薬ゼジューラ 医師の処方増意向は8割
骨髄抑制による血小板減少など副作用への対処が課題
公開日時 2022/03/01 00:00
卵巣がんは、日本では罹患者数・死亡者数ともに年々増加しており、卵巣が骨盤内にあるために早期発見が難しく、診断時には約半数の症例が予後不良のⅢ期、Ⅳ期に進行している場合が多い。また、化学療法の奏効率は低くはないものの、他のがん種より再発率が高いことでも知られている。治療は手術および術後の再発を防ぐための化学療法(維持療法)が基本で、化学療法のメインはタキサン製剤のタキソール(一般名:パクリタキセル)とプラチナ製剤であるパラプラチン(同カルボプラチン)の併用療法(TC療法)だ。またTC療法に血管新生を阻害する分子標的薬アバスチン(同ベバシズマブ)を加えた治療法、および寛解後のアバスチン単剤による維持療法も術後の標準治療の一つとなっている。2020年11月に発売された卵巣がん治療薬ゼジューラカプセ...