地域医療でこそ発揮できる薬剤師の職能
医薬品の品質や安定供給を評価するスキーム構築へ
公開日時 2021/09/01 00:00
「衝撃的な数字だ」――。日本保険薬局協会(NPhA)の首藤正一会長(アインホールディングス)はこう口にした。これまで順調に伸びてきた後発品の数量シェアが後発品の供給不安をきっかけに減少に転じたためだ。自主回収や出荷調整の負の連鎖は、先発品にも広がっており、対応に疲弊する薬剤師の悲鳴にも似た声を耳にする機会も多い。銘柄だけでなく、処方薬自体の変更を余儀なくされることも少なくないという。円滑な医療の実現に向けた最善の策は、問題が起きる前に医師と薬剤師を中心とした地域でのステークホルダーで合意形成することではないだろうか。変わり始めた地域医療の現場を取材した。(望月英梨)供給不安で対応に追われる薬剤師「翌日の午前中の多忙な時間帯に卸から入荷しないと連絡が入り、手配の電話対応に時間がかかり、大変なス...