試験管ベビー誕生から40年
公開日時 2021/08/01 00:00
メディカル・ジャーナリスト西村由美子体外受精技術の世界初の成功例は、1978年の英国でのルイーズと名付けられた女の子の誕生であった。最新技術に果敢に挑んで試験管ベビー(当時の呼称)を産み、人類史を書き換えた女性レスリー・ブラウンは、ルイーズの出産から4年後にも再度体外受精で女児(世界で40人目の試験管ベビー)を産んだ。そして第二子のナンシーは1999年に出産し、体外受精児として初めての自然分娩の成功例となっている。父親の病歴が知りたい体外受精児だという事実を母親から初めて聞かされたのはアリソンが19歳になった時だった。「そんなに子どもが欲しかったのか!」と驚いたものの、特にショックは受けなかったというアリソンが、父親(精子提供者)がわからなくて「困ったな・・・」と思うようになったのは結婚して...