アトピー性皮膚炎薬コレクチム 処方増意向は9割、第一選択薬は2割
一部で「効果が弱い」との声も 寛解導入より維持療法で強み?
公開日時 2021/05/01 00:00
アトピー性皮膚炎は、痒みを伴う皮膚炎(湿疹)が増悪や寛解を繰り返す慢性炎症性疾患。皮膚の乾燥やバリア機能異常があり、そこへ様々な刺激やアレルギー反応が加わって発症すると考えられている。アトピーの薬物療法は、抗炎症外用薬であるステロイド外用薬とタクロリムス軟膏(先発品名:プロトピック)が基本だ。ただし、ステロイド外用薬は、皮膚萎縮、毛細血管拡張、ステロイドざ瘡、ステロイド潮紅などの局所副作用が時に生じ、頭部や頬など高い薬剤吸収率をもつ部位には特に注意が必要となる。2020年6月に発売されたコレクチム軟膏(一般名:デルゴシチニブ)は、世界初の外用ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬で、細胞内の免疫活性化シグナル伝達に重要な役割を果たすJAKの働きを阻害し、免疫反応の過剰な活性化を抑制することでアトピー...