菅首相 米ファイザーの新型コロナワクチン 2月下旬までに接種開始へ
公開日時 2021/01/05 04:50
菅義偉首相は1月4日、年頭記者会見に臨み、米ファイザーの開発する新型コロナウイルス感染症ワクチン候補について、2月下旬までに接種を開始すると表明した。ワクチン候補は、mRNAワクチン候補「BNT162b2」で、ファイザーが12月18日、国際共同第2/3相臨床試験の結果に基づき、国内で製造販売承認申請していた。
菅首相はこの日の会見で、「当初2月中に製薬企業の治験データがまとまるということだったが、日本政府から米国本社に対し、強く要請し、今月中にまとまる予定だ。そのうえで安全性、有効性の審査を進め、承認されたワクチンをできる限り2月下旬に接種を開始できるよう、政府一丸となって準備を進めている」と述べた。
ワクチンが承認されれば、医療従事者や高齢者、高齢者施設の従業員から接種を開始すると説明。「私も率先してワクチンの接種をする」とも述べた。
国内では、基本的に日本人対象の臨床試験が必要とされている。ファイザーは国内で、20~85歳の健常な日本人160人を対象とした第1/2相臨床試験を実施している。すでに2回目の接種はすべての被験者に接種を終えており、「21年2月までに主要なデータを提出できる見込み」としていた。
ワクチンは、3万6523例を対象とした臨床第3相試験で、2回のワクチン接種後28日間で95%の予防効果を認めていた(p<0.0001)。米ファイザーと独BioNTechが開発を進め、2020年12月11日に米FDAが緊急使用許可を認めている。