がんの抗体医薬品・分子標的薬の時代を切り開いたハーセプチンやグリベックの登場から20年。標的治療の対象がコモンディジーズ（一般診療で非常に高い頻度でみられる病気）にも広がってきた。ミクスの「新薬パイプラインリスト21年１月版」（20年11月調査、申請品目は12月15日までフォロー）で申請品目を見ると、片頭痛の発作予防に用いる抗体薬が３品目、申請中にステージアップした。抗体薬は変形性関節症（OA）やアトピー性皮膚炎でも申請中で、アトピーでは初の経口JAK阻害薬が３品目も申請段階となった。いずれも難治例への治療選択肢となる見込みで、適正使用に向けて、ベネフィットが得られる患者像の情報提供とフォローアップがより求められることになる。片頭痛の抗体医薬１番手が１月末までに承認見込４～72時間持続する片...