MR認定センター 20年度認定試験はウェブで実施 全問正答で合格 テキスト閲覧も可
公開日時 2020/10/21 04:52
MR認定センターは10月20日、12月13日に実施予定の第27回MR認定試験を、従来の集合形式試験ではなく、ウェブ形式(IBT=Internet Based Testing)に変更して実施すると発表した。集合形式では、新型コロナの感染拡大による受験者の健康へのリスクが大きいと判断した。
受験者は12月13日~18日の6日間に自宅などから指定のサイトにアクセスして試験を受ける。薬剤師などの有資格者を除く受験者は、5肢択一(5つの選択肢から1つの正解を答える)の270問に全問正答することで合格とする。期間中に何度でも繰り返し解答でき、時間制限もなく、テキストを見ながら受験できる。ただ、いわゆる「なりすまし」(代理解答)は厳禁とし、不正が認められた場合は該当者または該当企業の受験者全員の合格を取り消す場合があるとしている。
今冬は新型コロナの再流行や、インフルエンザとの同時流行が懸念されている。同センターは会場での感染防御対策を完全に実施することは「非常に困難」と判断し、今回はIBT形式を採用した。なお、21年12月実施予定のMR認定試験は集合形式で実施する予定。
■試験で導入教育・基礎教育の総仕上げを
同センターの若桑秀司・試験事業部長は本誌取材に、受験者は4月から学習して試験の準備をしてきたことから、「今年だけ試験をしないというのは無責任」と述べた。そして、「今回は認定試験の目的を切り替えた。試験で導入教育、基礎教育の総仕上げをしてもらいたい。誤答だった設問はテキストで見直して正答にもっていってほしい。試験を通じて学習してほしい」と話した。
今回のIBT形式の試験では代理解答のリスクが排除できない。この点については、「本人がしっかり取り組むことに委ねている。単に結果だけを出せば良いということではない」と強調し、受験者本人の意識の高さに委ねる考えを示した。
試験の実施期間を6日間としたことに関しては、ネット環境の不具合などを想定したとし、「しっかり学習してのぞめば1日で終わる」と語った。
■「必ず全問正答するまでやり遂げて」
試験の対象者は今回の試験に申請して受理された者。受験票は例年通り11月初旬に発送する。
試験は12月13日9時から18日23時59分まで何度でも受けられる。試験は、▽MR総論(1章~6章):80問▽医薬品情報(1章~6章):80問▽疾病と治療(「基礎・臨床」1章~12章:110問――の3科目で構成する。全問5肢択一問題。なお、例年通り医師、歯科医師、薬剤師は、「医薬品情報」と「疾病と治療」の科目は免除する。
受験者本人は自宅などからパソコン、タブレット端末、スマホで受験する。受験票に記載されたURLまたはQRコードでインターネットにアクセスし、ID/パスワードを入力して試験を受ける。
1章ごとに出題された問題に解答し、最後まで回答すると採点される。誤答があった場合は、誤答した設問がわかるようになっており、再度学習した上で、改めてこの章の最初から問題全てに解答していく。2度目以降のチャレンジの場合、問題はシャッフルされる。全問正答後に次の章に進む。全ての章の問題を全問正答すると、当該科目が修了となり、科目合格とする。必要となる試験の科目すべてに正答すると合格となるが、21年1月末に宅急便で送付する「結果通知書」をもって合格が確定する。
各問題に解答時間の制限はない。テキストを見ながら解答しても良い。問題の解答途中で中断した場合は、それまでの解答状況は保存され、再開時に中断した問題から開始できる。なお、今回不合格となった科目は21年度に実施する認定試験の再受験科目になる。
同センターは、「(試験の)実施期間中に何度でも繰り返し解答できる。必ず全問正答するまでやり遂げて」と呼びかけている。