帝人ファーマ 患者情報共有システム「バイタルリンク」でオンライン会議サービス開始
公開日時 2020/09/16 04:51
帝人ファーマは9月15日、在宅医療に携わる多職種間でパソコンやスマートデバイスを用いて患者情報を共有するシステム「バイタルリンク」で、オンライン会議サービスの提供を開始したと発表した。バイタルリンクにオンライン会議アプリケーション「Zoom」を連携させた。例えばコロナ禍で困難となった対面での患者の退院時カンファレンスを、Zoomを用いたオンライン会議で実施。バイタルリンクにZoomを組み込んだことで、バイタルリンクに蓄積された患者の診療情報をセキュアな環境下で画面に表示・共有しながらのオンラインカンファレンスを実現させた。
今回のZoomの導入に伴う、ユーザー側の初期費用や毎月のランニングコストはかからない。
同社は、「バイタルリンクとZoomの連携によるオンライン会議サービスの提供により、コロナ禍にあっても平時と変わらない医療・介護の提供を望む医療従事者の方々のニーズに応え、その環境づくりをサポートしていきたいと考えている」としている。
バイタルリンクはパソコンやスマートフォン、タブレット端末を用いて、在宅医療に携わる医師、看護師、薬剤師、介護従事者など患者に関わる医療・介護従事者間で、患者のバイタル情報を共有することができる多職種連携システムのこと。患者の情報を一元管理し、リアルタイムで共有できる。チャットでの情報交換もできる。地域包括ケアシステムにおける患者のシームレスな医療を実現するため、帝人グループが開発した。
同社によると、バイタルリンクの採用施設数は約2200施設、利用している医療者・介護者数は約1万4000人。バイタルリンクを含む何かしらの医療・介護の多職種連携情報共有システムを導入している施設を母数とすると、バイタルリンクは50%弱のシェアを占めるという。初期費用は80万円、毎月のランニングコストは1万円。