ファイザー 乳がん治療薬イブランスの錠剤発売 食事の有無にかかわらず服用可
公開日時 2020/07/29 04:50
ファイザーは7月28日、乳がん治療薬・イブランス(一般名:パルボシクリブ)の新剤形となるイブランス錠25mg、同錠125mgを発売した。既存のカプセル剤は食後投与で用いるが、錠剤は食事の有無にかかわらず服用できる。服薬スケジュールに変更はない。同社の小芦尚人・オンコロジー部門長は、「イブランスによる治療を必要とする患者さんに、利便性の点からも貢献できればと考えている」とコメントしている。
錠剤は食後投与との制限がないほか、カプセル剤と比較して外形サイズが縮小された。同社は、「服用のしやすさが期待される」としている。薬価は錠剤、カプセル剤とも25mg製剤が5679.70円、125mg製剤が2万2978.10円。
イブランスはサイクリン依存性キナーゼ4および6(CDK4/6)とサイクリンD複合体の活性を選択的に阻害する世界初のCDK4/6阻害薬。日本では17年12月にカプセル剤として発売した。錠剤の効能・効果は「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん」で、内分泌療法剤と併用して通常、成人には1日1回125mgを3週間連続して経口投与し、その後1週間休薬することを1サイクルとして投与を繰り返す。