バイエル薬品 19年医療用薬売上3153億円、4.2%増収 イグザレルトやアイリーア好調
公開日時 2020/04/30 04:50
バイエル薬品は4月28日、2019年の国内の医療用医薬品売上が薬価ベースで3153億円、前年比4.2%増だったと発表した。過去最高の売上で、国内市場における売上順位は10位となった。
主要製品のうち、特に経口抗凝固薬イグザレルトは売上762億7900万円(前年比4.3%増)、眼科用VEGF阻害薬アイリーアは723億5000万円(9.7%増)、子宮内膜症に伴う疼痛改善薬・月経困難症治療薬ヤーズフレックス配合錠は67億9200万円(87.1%増)――と成長し、国内業績をけん引した。市場調査会社のIQVIAによると、19年にイグザレルトは抗血栓症薬市場で第一三共のリクシアナに次ぐ売上2位、アイリーアは眼科用剤市場で売上トップ製品となった。イグザレルトは全医療用医薬品の売上ランキングで10位だった。
バイエル薬品は20年も、「引き続き新しい治療法の研究開発に多額の投資をする」とし、オンコロジー、心血管疾患、腎疾患などメディカルニーズの高い領域の研究開発を推進するとしたほか、アカデミア、自治体、スタートアップ企業との連携によりオープンイノベーションを推進するとしている。
同社のハイケ・プリンツ社長は、「新たな治療選択肢を提供することに加え、治療やその情報へのアクセスを向上させるためのアプローチや医療資源の効果的な活用に寄与するためのソリューションをもたらすことも、私たちの使命であると認識している」とコメント。新型コロナウイルスの感染拡大を念頭に、「世界的な公衆衛生の緊急事態に際し、必要とされる医薬品を患者さんに届けるとともに、人々の健康を守るために知識やリソースを共有する責務を強く感じている」と話している。