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日本リリー・19年業績 売上2750億円、4.5%増 トルリシティやジャディアンスは30%超の増収

公開日時 2020/04/15 04:51
日本イーライリリーは4月14日、日本の2019年(1~12月)の売上が2750億円で、前年比4.5%増だったと発表した。売上は過去最高を更新した。販売数量は6.5%増だった。新薬群が好調で、同社売上トップ製品のうつ・疼痛用薬サインバルタは薬価ベースで売上610億円、前年比9%増となったほか、存在感をみせている糖尿病領域ではGLP-1受容体作動薬トルリシティは同284億円、33.3%増、SGLT2阻害薬ジャディアンスは同222億円、30.5%増となるなど、いずれも30%超の増収を果たした。

MR数は19年末時点で1700人体制で、18年と同水準を維持した。

同社はグローバルで、▽糖尿病▽がん▽自己免疫疾患▽疼痛▽神経変性疾患――を重点領域に据えて、14年~23年までの10年間に20の革新的新薬の承認を目指す「20 in 10」との開発計画に沿って新製品を継続的に市場投入している。

日本法人のシモーネ・トムセン社長は、世界同時開発の割合は80%以上と高い比率で継続できているとした上で、日本法人の持続成長は、「『20 in 10』の計画の中で近年発売した製品が売り上げをけん引」したものだとの認識を示した。

また、トムセン社長は、「ますます多様化する患者さんや医療関係者のニーズに応え、患者さんにより良い価値を提供していくためには継続的なイノベーションが必要」だとし、「私たちは『患者さん中心志向』を重要視し、創薬のみにとどまらず、引き続きデジタルテクノロジーの活用なども推進しながら、研究開発の段階から患者さんが当社製品を処方された後に至るまでのバリューチェーン全体の価値向上を今後も目指していく」とコメントした。

がん領域の国内売上(薬価ベース)をみると、胃がん、結腸・直腸がん、非小細胞肺がんに加えて肝細胞がんの適応を19年に追加したサイラムザは売上484億円で、前年比9.3%増だった。同社製品で売上2位となる。18年に発売したベージニオは売上103億円、前年比で36倍増となった。

【国内主要製品の19年売上(前年比)、億円、薬価ベース】
サインバルタ 610.99(9.0%増)
サイラムザ 484.58(9.3%増)
フォルテオ 435.79(11.5%減)
トラゼンタ 381.53 (1.6%減)
アリムタ 369.99 (11.3%増)
トルリシティ 284.38 (33.3%増)
ジャディアンス 222.89 (30.5%増)
ストラテラ 155.30 (46.7%減)
ザルティア 151.34 (13.1%増)
ジプレキサ 130.10 (26.9%減)
ヒューマログヒューマリン 121.96 (6.4%減)
ベージニオ 103.87 (3561.5%増)
オルミエント 87.26 (278.3%増)
ヒューマトロープ 77.78 (3.3%減)
トラディアンス 64.47 (474.6%増)
トルツ 55.70 (56.4%増)
エビスタ 53.37 (23.0%減)
インスリン グラルギンBS注「リリー」 44.49 (7.5%増)
ジェムザール 17.04 (18.0%減)
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