新型コロナウイルス感染症への治療薬について、菅義偉官房長官は２月18日の記者会見で、国立国際医療研究センターを中心に、抗HIV薬の臨床試験の早期開始に向けて準備を進めていることを明らかにした。

国立国際医療研究センターでは5日、30代の中国人女性にロピナビルとリトナビルの配合剤を投与したと報告。一時、酸素化の低下と軽度の呼吸困難がみられたが、37度まで解熱し、倦怠感も改善に向かっていることを明らかにしていた。

◎国立大学病院長会議　院内感染対策の徹底を　患者受け入れ体制整備に協力要請

新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなかで、国立大学病院長会議は18日、加盟45大学病院に対し、患者の受け入れへの協力を要請した。16日に政府が開催した専門家会議で、感染が国内発生の早期であると評価されたことを受けた対応。

同会議では、「より広範囲かつ大規模な対応」の必要性を指摘。各病院に対し、「職員の健康管理を含む院内感染対策の徹底に十分留意しつつ、患者の受け入れやPCR検査体制の構築、および実施に協力」するよう求めた。

一方、国民に対しては、国立大学病院では高度救命救急を必要な重症患者や難病患者を含む、多数の患者を受け入れており、日常業務を円滑に遂行する必要があると強調。「新型コロナウイルスに関する相談は、まずは保健所や自治体の相談窓口に問い合わせてほしい」と呼びかけている。