血友病A治療薬アドベイトのキット製剤、血友病B治療薬イデルビオンの新剤形など発売
公開日時 2019/12/04 04:50
武田薬品は12月3日、血友病A治療薬アドベイト静注用キット(一般名:ルリオクトコグ アルファ(遺伝子組換え))を発売した。従来のアドベイト静注用を改良し、薬剤・注射用水・溶解デバイスを一体化したもの。衛生的で簡単に製剤の溶解操作を行えるようにした。同剤は遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤。
■週1回の糖尿病薬ザファテックの25mg製剤も販売開始
同社は、週1回投与の2型糖尿病治療薬ザファテック(一般名:トレラグリプチンコハク酸塩)の25mg製剤も同日に発売した。同剤は初回承認取得時、高度腎機能障害または透析中の末期腎不全の患者への投与は禁忌だったが、19年9月にこの投与禁忌の記載が削除された。高度腎機能障害患者や末期腎不全患者に対して同剤25mgを使用することから、今回規格を追加した。
同社は「2型糖尿病患者さんでは腎機能障害を合併する患者さんが多いことから、個々の病態にあった糖尿病治療に貢献すべく、今回、ザファテック25mgを新たな剤形として発売した」としている。
■CSLベーリング イデルビオン静注用3500の投入で「より柔軟な治療選択が可能」
CSLベーリングは12月3日、血友病B治療薬である遺伝子組換え血液凝固第IX因子アルブミン融合タンパク質製剤イデルビオン(一般名:アルブトレペノナコブ アルファ(遺伝子組換え))の新剤形として、同静注用3500を発売した。これまでの製品は、同静注用250、500、1000、2000。平均体重の日本人男性患者に同剤を定期投与で用いる場合、今回承認を取得した3500では、1バイアルですむことになり、利便性の向上につながる。
同社は、「新たな剤形が加わることで、患者さん個々の必要性に応じ、より柔軟な治療選択が可能になる」としている。
イデルビオンは独自技術により、半減期の長いアルブミンと融合させることで体内での血液凝固第IX因子活性を持続させることにさせた製剤。14日間の投与間隔で平均トラフ値12%という値を維持し、自然出血及び関節出血の年間回数(中央値)をともに0に抑える効果が臨床試験で示されている。