エーザイ 入院患者の転倒リスク予測システム発売 データ解析会社・FRONTEOとコラボ
公開日時 2019/09/30 03:50
エーザイとデータ解析会社のFRONTEO(本社:東京都)は9月26日、入院患者の転倒リスクを事前に予測し、アラートを表示するシステム「Coroban」を発売した。看護記録を読み込み、FRONTEO社の有する人工知能(AI)を活用して解析することで、患者のリスクを評価。医師や看護師など、医療従事者に知らせる。エーザイは、骨粗鬆症治療薬や不眠症治療薬などの販売経験を通じ、転倒予防の重要性を感じていたとして、データ解析に強みを持つ企業とのコラボレーションにより、医療現場の課題解決に貢献したい考えだ。
Corobanは、過去の患者の看護記録をAIに学習させることで、患者が抱える転倒や転落のリスクをスコア化して医療従事者に知らせるシステム。AIが分析することで、リスク評価を客観的に、均質化して行うことができる。新たな資料の作成なども必要とせず、医療関係者の業務負担も軽減できるメリットもある。販売は、医療機関とのネットワークを活かし、エーザイが担う。
エーザイは、中期経営計画「EWAY2025」で“薬とソリューションで社会を変える”を掲げており、今回の取り組みも実現に向けた一環としている。