次なるステージへの挑戦状
製薬産業に迫る構造改革
公開日時 2019/06/30 00:00
日本国内の医療用医薬品市場はここ数年で大きく様変わりした。政府の薬剤費抑制策は明らかに製薬企業の収益構造を揺さぶっている。右肩成長が当たり前だったマーケットトレンドはすでに影を潜め、年商1000億円を超えるブロックバスター製品の数も明らかに減った。各社はMRなど従業員数の削減を進め、これまでの売上重視型経営のスタイルから、利益追求型経営に舵を切った。MR数を減らした製薬企業ほど、MR1人当たり生産性を改善したとは、なんとも皮肉なことだ。(沼田佳之)本誌が製薬各社の18年度業績を集計したところ、2018年4月の薬価制度抜本改革の影響を受け、成長の伸びが鈍化していることが分かった。各社主力品である100億円以上製品を集計したところ、売上合計は3兆6000億円規模となり、近年で最高売上を記録した1...