米FDA 体軸性脊椎関節炎にCimziaを承認
公開日時 2019/04/15 03:50
米食品医薬品局(FDA)は3月28日、ベルギーUCB社のCimzia(セルトリズマブ ペゴル、日本製品名:シムジア)について非X線的体軸性脊椎関節炎(nr-axSpA)の適応追加を承認した。nr-axSpAを適応にFDAに承認された初の薬剤となった。nr-axSpAは、X選画像では肉眼で確認できる所見はないため、非X線的と言われる。
同剤は、TNFα阻害剤で、2008年の承認以降、クローン病、中等症から重症の関節リウマチ、活動性強直性脊椎炎(AS)および全身療法・光線療法の適格者である中等症から重症の尋常性乾癬の適応で承認されている。
服用により、結核(TB)、敗血症、侵襲的真菌感染症などを含む入院や死亡のリスクが増加するため、医療関係者および患者に対し注意喚起する枠組み警告が記載された。また、枠組み警告では他のTNFα阻害剤で治療を受ける患者でリンパ腫や悪性腫瘍の発生が報告されており、注意喚起している。同剤の処方については、副作用情報や適正使用を促す患者メディケーションガイドの配布が義務付けられた。
UCB社のEmmanuel Caeymaex
免疫部門長兼上級副社長は、「FDAによるCimziaの承認は、多数のnr-axSpA患者にとっては変革に相当する」と指摘した。そのうえで、「我々は、過酷な疾患の負担と高度のアンメット・メディカル・ニーズを持った患者に価値ある治療選択肢を発見し、提供できることに誇りをもっている。我々は、脊椎関節炎分野の患者のケアとアウトカム改善に取り組んでいる」とコメントした。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)肺・アレルギー・リウマチ製品部のNikolay
Nikolov部長は、「Cimziaの本日の承認は、nr-axSpA
に対して今までFDA承認薬剤がなかったので、この疾患に悩む患者のアンメット・メディカル・ニーズを満たすものである」と同剤の登場を歓迎した。