米国市場クライシス 日本への影響を探る
公開日時 2009/03/31 00:00
ファイザーとワイスに見られる米国系製薬企業の大型合併などが続き、製薬業界が騒がしくなってきた。2010年をはさんでそれ以降、世界の主力製薬会社の主力品が続々と、世界最大市場の米国で特許切れを迎える、いわゆる「2010年問題」が背景にある。そこに世界的な経済危機、さらには米オバマ政権による医療制度改革が加わる。米国市場は不透明さを増し、経営リスクが高まった。一連の影響は遠からず日本市場にも波及しそうだ。さらに10年度の実施を提案する新薬価制度が実施されれば、日本の経営環境も大きく変わる。10年を境に業界は岐路に立たされそうだ。この複合的な要因が相まった状況を「新2010年問題」と捉え、日本市場への影響を探った。(小林志帆、酒田浩、神尾裕)不透明感高まる米国市場日本市場への波及も先にどんな障害物...