オリンパス 胃生検に対するAI病理診断ソフトで共同研究 陽性判定率100%
公開日時 2018/09/13 03:50
オリンパスはこのほど、独自開発したディープラーニング技術を用いて、国立病院機構呉医療センター・中国がんセンターと、「胃生検材料を用いたAI病理診断支援ソフトウェア」の共同研究を行い、陽性材料を陽性判定した割合は100%だったと発表した。陰性を陰性と判定した割合は、当初目標の50%をほぼ達成した。陽性を陰性と判定してしまう「偽陰性」率を低くできたことから、陽性の見落とし防止、年々負担が高まる病理医の負担軽減への寄与が期待できる結果だとしている。同社は、「ディープラーニング技術をもとにして、今後もAI病理診断支援ソリューションの提供に向けた開発に取り組む」としている。
病理医の負担軽減の対策として、画像診断に強みを持つAIによる病理診断に着目し、同社は、呉医療センター・中国がんセンターの谷山清己院長と2017年から共同研究を行ってきた。926件の症例を検証した。
発表によると、病理診断件数は2005年から2015年にかけて214万3452件から476万2188件と約2.2倍に増加、がんの治療方針(治療薬)を決定するための免疫染色件数も、15万1248件から42万6276件と約2.8倍に増加している。