17年6月号連動 統合失調症治療薬シクレストの処方医コメント一覧
公開日時 2017/05/31 00:00
幻覚・幻聴・妄想などの陽性症状と意欲低下などの陰性症状といった多彩な症状を示す統合失調症の治療では、ドパミン受容体の遮断を主作用とする定型抗精神病薬が主に用いられてきたが、陰性症状の悪化や錐体外路症状の副作用発現が問題視されてきた。その結果、現在は単純なドパミン受容体遮断にとどまらない作用も併せ持つ非定型抗精神病薬が主流である。非定型精神病薬はセロトニン・ドパミン拮抗薬(SDA)、多受容体作用抗精神病薬(MARTA)、ドパミン部分作動薬(DPA)に分けられ、多彩な病態に有効とされる多様な受容体を遮断するMARTAの使用が増加してきた。その一方でMARTAは代謝への影響から従来は糖尿病併発例では禁忌だった。そうした中で16年5月、代謝系への影響が少ないMARTAとしてシクレスト舌下錠が発売され...