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16年度の国内医療用薬市場 売上1000億円超にハーボニー、オプジーボ、アバスチン  (1/2)

公開日時 2017/05/22 03:52
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クインタイルズIMSはこのほど、2016年度(16年4月~17年3月)の国内医療用医薬品市場が薬価ベースで10兆4307億4900万円、前年度比3.8%減だったと発表した。がん免疫療法薬オプジーボが一気に売上1000億円強のブロックバスターに成長した一方で、16年4月に実施された市場平均で6%強の薬価引き下げや、売上のピークを過ぎた経口C型肝炎治療薬ハーボニーやソバルディの大幅減収が市場縮小に影響した。ハーボニーは前年度から1045億円の減収となったが、それでも16年度売上はランキングトップの1647億円(前年度比38.8%減)だった。

文末の「関連ファイル」に医療用医薬品市場全体、上位10薬効、売上上位10製品などの資料を掲載しました(5月22日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

■病院、開業医、薬局の全市場でマイナス成長 10年度以降で初

16年度の医療用医薬品市場は、前年度から4070億円縮小したが、2年連続して10兆円の大台は超えた。

市場別にみると、100床以上の病院市場は4兆4710億円(1.8%減)、99床以下の開業医市場は2兆1503億円(4.1%減)、主に調剤薬局で構成される「薬局その他」(以下、薬局市場)は3兆8093億円(5.7%減)――。病院市場、薬局市場のマイナス成長は10年度以降で初めて。3市場すべてがマイナス成長も10年度以降で初めてとなる。

■オプジーボ、イグザレルトがトップ10入り

16年度の売上上位10製品を見てみる。売上トップは前年に引き続きハーボニーだった。ただ、12週の投与でほとんどの患者で根治が期待できることから市場は縮小している。クインタイルズIMSの公表データから同剤の四半期ごとの売上推移をみると、16年4~6月が697億円、7~9月が448億円、10~12月が297億円、17年1~3月が203億円――と右肩下がりが確認できる。

2位はオプジーボで、売上は1189億円と前年度から6倍増となった。15年12月の進行・再発の非小細胞肺がんの適応取得で対象患者が急増したことが背景にある。16年4月の薬価改定では新薬創出加算が適用されて薬価が据え置かれたが、対象患者の急増などを理由に、17年2月に緊急的に薬価を50%下げる措置が取られた。四半期ごとの売上推移は、16年4~6月が265億円、7~9月が311億円、10~12月が356億円、17年1~3月が256億円――だった。

3位は抗がん剤アバスチンで、売上は1110億円(前年度比5.9%減)。前年度も3位。薬価改定で特例拡大再算定が適用されるなどして薬価が10.9%下がったが、数量が伸び、1ケタ台の減収にとどまった。

4位以下は、4位が抗潰瘍薬ネキシウム(売上989億円、前年度比0.2%減、前年度5位)、5位が疼痛薬リリカ(同861億円、1.8%減、6位)、6位が抗リウマチ薬レミケード(837億円、2.1%減、8位)、7位が降圧剤オルメテック第一三共分(799億円、7.5%減、7位)、8位がC型肝炎薬ソバルディ(713億円、52.7%減、2位)、9位が糖尿病薬ジャヌビア(708億円、8.1%減、10位)、10位が抗凝固薬イグザレルト(672億円、23.8%増、10位圏外)――。

16年度は売上上位10製品にオプジーボとイグザレルトがランクインする一方、15年6月に後発品が参入した抗血栓症薬プラビックスと、消炎・鎮痛貼付剤モーラス(久光分)が10位圏外となった。前年度4位だったプラビックスは、16年度に55.5%の減収となった(IMSは売上トップ10製品以外の製品売上は開示していない)。

続きは、こちら(薬効内の売上トップ製品 がん、血栓症、喘息・COPDの3市場で交代)

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