我々の祖先とネアンデルタール人の運命を分けた謎が明らかに
公開日時 2017/01/17 05:00
情熱的読書人間榎戸誠【運命の分岐点】我々の祖先、ホモ・サピエンス・サピエンス(解剖学的現生人類、現生人類)と、絶滅したホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人)の運命を分けた謎を解き明かすことは、人類進化を考える胸躍るテーマと言える。しかも、このことは現代の我々の行動様式にも応用可能だというのである。「ダンバー数」とは、気が置けない仲間を維持できる上限は、ほぼ150人という指標のことだが、この150人という数は、人類の進化上だけでなく、現代のソーシャル・ネットワークでも当てはまることが実証されている。【定量的な検証】現生人類とネアンデルタール人の運命を分けた理由については、これまでも定性的に語られることはあったが、『人類進化の謎を解き明かす』(ロビン・ダンバー著、鍛原多恵子訳、インタ...