エーザイ・17年3月期第2四半期 国内4.5%増収 EAファーマが寄与
公開日時 2016/11/01 03:50
エーザイが10月31日に発表した2017年3月期第2四半期(4月~9月)で、国内医薬品売上は、新製品の伸長のほか、4月から連結子会社化したEAファーマの150億円強が上乗せとなったことで1497億円、前年同期より4.5%増。セグメント利益は556億円、4.4%減だった。
日本では、かつての二大主力品のアルツハイマー型認知症薬アリセプトとPPIのパリエットは売上を20%以上減らす一方で、売上トップ製品で関節リウマチなどに用いる生物製剤ヒュミラは20.7%増、そのほか新薬の抗がん剤ハラヴェン、不眠症治療薬ルネスタが2桁増となった。これにEAファーマの売上や、2.8%増となった後発医薬品(GE)の売上が加わり、一般薬を除いた売上高は1402億円、6.7%増だった。
通期は、GEの影響を受けるアリセプト、パリエットの売上予想をそれぞれ45億円、30億円引き下げたことなどで国内医薬品売上の予想を140億円下方修正し3000億円、5.3%増を見込み。一般薬を除いた売上高は2825億円で7.6%増を計画する。いずれも当初予想していた10%超の伸びを下回ることになった。
増収に寄与したEAファーマだが、同社が扱うパリエットは予想どおりとなれば、前年同期より29%減となる。エーザイは、10月に承認申請したパリエットへの「PPI抵抗性逆流性食道炎の維持療法における用法・用量」の適応追加のほか、同月に承認申請した潰瘍性大腸炎治療薬「AJG511」(注腸フォーム製剤)、現在フェーズ3の慢性便秘症治療薬「AJG533」(経口剤)の上市後に、EAファーマが成長軌道に乗ることに期待する。
<訂正>
下線部を訂正しました。
【16年度中間期の連結業績 (前年同期比) 16年度予想(前年同期比)】
売上高 2698億9400万円 (2.0%減) 5480億円(0.0%増)(修正前5800億円)
営業利益 385億9000万円 (113.5%増) 600億円(15.5%増)(修正前537億円)
親会社帰属の純利益 279億0900万円 (153.0%増) 413億円(24.8%減)(修正前292億円)
【16年度中間期のグローバル製品全世界売上高 (前年同期実績) 16年度予想、億円】
ハラヴェン 186(199)435(修正前490)
レンビマ 96(41)240(修正前280)
Fycompa 45(32)120(修正前135)
Belviq 16(26)-
アリセプト 251(340)460(修正前520)
パリエット 188(237)330(修正前370)
【16年度中間期の国内主要製品売上高 (前年同期実績) 16年度予想、億円】
ヒュミラ 190(157)400(修正前390)
アリセプト 164(215)290(修正前335)
パリエット 115(157)215(修正前245)※
リリカ 119(118)-
メチコバール 96(106)185(修正前190)
ルネスタ 38(29)80(修正前110)
ハラヴェン 40(34)80(修正前100)
ワーファリン 36(39)70(修正なし)
エレンタール 34(‐)65(修正なし)※
リーバクト 34(‐)60(修正なし)※
アクトネル 30(33)60(修正なし)
レンビマ 14(6)30(修正前51)
フィコンパ 2(-)-
ジェネリック 135(132)285(修正なし)
※EAファーマ取り扱い製品
注) リリカは共同販促収入、16年度予想は非開示