VBHCに基づく病院改革3:地域の医療機関・介護施設とのネットワークを築け
公開日時 2016/07/31 00:00
ボストンコンサルティンググループパートナー北沢真紀夫前回は、総「総合病院」状態を脱し、強みを明確化して症例の集約化を進めるための2つの方向性――地域内分業と統廃合――を紹介したうえで、各施設が強みをつくるための具体的手順について解説した。脱「総合病院化」して医療の質と効率を上げていくには、各施設内の取り組みに加え、同じ地域の他の医療機関・介護施設と効果的に連携していくこともきわめて重要である。今回は、地域内医療連携の推進で成果をあげている具体的な事例を紹介し、地域連携を実現させるための方策を探っていきたい。分業については前回紹介した「熊本モデル」の水平分業が有名である。済生会熊本病院を中心に地域内の主要病院がそれぞれ強みとする診療科を持ち、疾患領域ごとに役割分担をしている。これにより、それぞ...