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EMA 新薬開発促進へPRIMEスキームを発足

公開日時 2016/03/15 03:50

欧州医薬品庁(EMA)は3月7日、アンメットメディカルニーズに対応した薬剤を優先審査の対象にするなどして開発を促進させるPRIMEスキームを同日付で発足させたと発表した。PEIMEはPRIority MEdicinesの略称で、既存治療薬より有用性が上回っていたり、治療法のない分野で便益をもたらす薬剤にはEU内で優先審査対象としたり、早期に科学的相談に応ずるなどし、製薬企業など開発者に開発インセンティブを与えるもの。


EMAはPRIMEを通して、医薬品のベネフィット/リスクについての確かなデータを獲得できることを最適化し、早期に医薬品評価を加速できるように製薬企業などを支援する考えである。PRIMEの対象として薬剤が指定されると、確かなデータを獲得するための臨床試験のデザインの改善、必要なデータを収集するための臨床試験登録者を確実にすることやその限られたリソースの活用方法などについて早期の相談などを受けられる。


PRIMEの対象として指定されるには、製薬企業は、早期臨床データで、アンメットメディカルニーズのある患者にベネフィットをもたらす可能性のあることを示さなければならない。当該薬剤がPRIMEに指定されると、EMAは、①継続的な支援および承認申請前の情報の蓄積などを行うためにヒト医薬品委員会(CHMP)および先進医療の場合は先進医療委員会(CAT)から報告者(専任)を指定、②CHMP/CATの報告者とEMAの関連科学委員会や実務者グループからの学際的専門家との会議を発足、開発全体の計画と規制上の戦略についてのガイダンスを提供、③EMAの担当者を決定、④HTA(医療技術評価)機関も含めた関係者に主な開発マイルストーンにおける科学的アドバイスを勧告、⑤承認申請時における迅速評価の可能性を確認―を行うとしている。


EUのVytenis Andriukaitis理事(保健食品安全担当)は、「PRIMEの発足は、希少疾患、アルツハイマー病など認知症などのアンメットメディカルニーズへのアクセスを長いこと待ち望んでいた患者や家族に対する大きな前進である。また、このスキームへの科学的支援は、例えば、耐性菌が蔓延する時代の新規クラス抗生物質や代替療法の開発を加速するのにも役立つ」と話した。  


CHMPのThomas Salmonson委員長は、「我々は医薬品におけるブレークスルーが患者に届くことを確かなものにしたい。科学委員会の協力を強化することによって、開発中の医薬品についての情報を獲得、共有することで、我々は患者アクセスを改善するばかりでなく、活用できる資源の効率的な使用を確かにする」とコメントした。
 


 

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