扶桑薬品 電解質補液リプラス3号輸液とラクトリンゲルM注を自主回収 クラスI
公開日時 2016/02/22 03:50
扶桑薬品は2月19日、製造販売している電解質補液(維持液)で水分・電解質の補給・維持に用いるリプラス3号輸液200mLFCと、細胞外液の補給・補正に用いるラクトリンゲルM注「フソー」200mLFCを自主回収すると発表した。これまでに健康被害の報告はないが、クラス分類は、重篤な健康被害または死亡の原因となり得る状況を指す「クラスI」。同社は18日夕から納入先医療機関に連絡を開始し、自主回収を始めている。
同社は医療機関から、リプラス3号輸液の販売包装箱(20袋入り)のなかに、ラクトリンゲルM注「フソー」が1袋入っているとの指摘を受けた。そして同社が調査・確認したところ、ラクトリンゲルM注「フソー」と表示された容器にリプラス3号輸液が充填されていた。
これをラクトリンゲルM注「フソー」と認識して、誤って患者に投与された場合、高カリウム血症、欠尿、アジソン病、重症熱傷、高窒素血症、糖尿病患者の高血糖の症状――が悪化するおそれがある。
回収対象ロットは、リプラス3号輸液が15I24C、15J23C。ラクトリンゲルM注も同じく15I24C、15J23C。出荷時期は15I24C が15年11月11日~16年1月5日、15J23Cが12月4日~16年2月2日となる。
リプラス3号輸液の効能・効果は、▽経口摂取不能または不十分な場合の水分・電解質の補給・維持▽エネルギーの補給――。ラクトリンゲルM注「フソー」は▽大量出血や異常出血を伴わない循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正▽代謝性アシドーシスの補正▽熱源の補給――。