田辺三菱・三津家社長 MR数と機能の再設計必要 「スピードある決断求められている」
公開日時 2015/08/27 03:51
田辺三菱製薬の三津家正之社長(写真右)は8月26日、都内で開いた記者説明会で、MR数と機能について「もう一度設計し直さなければならない時が来ている。MRがどれくらい必要かという議論はスピードを上げた決断を求められている気がしている」と述べ、医療環境の変化と企業経営の中でMRの位置付けを再検討する姿勢を示した。
三津家社長は、「レミケード、シンポニーに続く次の領域として糖尿病はどうしても育てなければならず、当面はまだパワーマーケティングiにかかる要員は必須」と、当面は一定のMR数が必要だとした。一方で、「病院によっては訪問するMRは各社1人でいいというところもあり、本来的なMR活動はこういうものであるということと、(MR活動の)費用対効果のどこがポイントかというのはもう少し別の次元で考える必要がある」と指摘。MR活動に対する医療側のニーズや地域包括ケアなど医療体制といった外部環境の変化、企業経営の観点からの検討が必要だとした。
その上で、製品情報の提供と新しい医療体制に対応した役割をMRが十分に果たすため「どれくらいのMRがいる(必要な)のか、もう一度設計し直さなければならない時が来ている。1年前や半年前と比べ、MRの数がどれくらい必要かという議論はスピードを上げた決断を求められている気がしている。私が思っているより、けっこう早く社会的な変化の要請がくるような気がしている」と述べ、対応する姿勢を見せた。
同社が進める営業改革は、10月1日以降、同日付で営業本部長に異動する石崎芳昭取締役常務執行役員(現信頼性保証本部長 写真左)が指揮し、これら課題に取り組むことになる。
同社のMR数は1840人(新卒40人含む 4月1日時点)。CSOを活用する中で、固定費(MRの人件費)の変動費化も進めている。