電通 アポプラスから「シナジーMC社」を買収 メディカル領域は電通サドラーと2系列に強化
公開日時 2015/08/03 03:50
電通は7月31日、アポプラスステーションの子会社でメディカル領域の専門エージェンシーである「シナジーメディカルコミュニケーションズ」(シナジーMC社)の株式を100%取得したと発表した。電通グループはこれまで「電通サドラー・アンド・ヘネシー」を通じてメディカル領域の専門サービスを提供してきた。同社としては、シナジーMC社の買収により専門サービスを提供する2系列が整備され、より組織的な対応力を高めることができるとしている。
今回の買収について電通側は、昨今の医療制度改革や創薬トレンドの変化など、医療用医薬品のマーケティングが大きな転換期を迎えていると指摘。クライアントとなる製薬企業側のマーケティングニーズも変化しており、それに応えるための体制整備が急務だとした。その上で、医療者だけでなく、患者や社会のインサイト、顧客価値を最大化するマーケティング手法、医療における新サービスの開発支援といった様々なソリューションに対する期待に応えたいとの考えを示した。
そのほか電通グループ内でメディカル領域の専門サービスを提供している「電通サドラー・アンド・ヘネシー」との関係について、「医療用医薬品については同一疾患対応した複数の製品を同一社で取り扱うことができないなど、受注キャパシティーの面で課題があった」とし、シナジーMC社がグループに加わることで、第2系統が整備され、組織対応力も向上するとした。
シナジーMC社の社長には、電通ビジネス・クリエーション・センター部長の小林球一氏が就任する。資本金は1億円、2014年度の売上高は8億1700万円(15年5月に別会社に分離した出版事業部門の売上高を除く)。