東レ・メディカル 肝疾患などに伴う痒みの治療薬ノピコールを発売
公開日時 2015/05/27 03:51
東レ・メディカルは5月26日、肝疾患などに伴う痒みの治療薬ノピコールカプセル2.5μg(一般名:ナルフラフィン塩酸塩)を同日に発売したと発表した。慢性肝疾患や血液透析において炎症を伴わない場合でも、全身の強い痒みが生じることがあることが、知られているが、明確な原因はわかっておらず、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの既存薬でも十分に症状を抑えられない。そこで選択的κオピオイド受容体作動薬とうう新しい作用により症状を改善させる。オーファンパシフィックとコ・プロする。
効能・効果は、血液透析患者、慢性肝疾患患者における「そう痒の改善(既存治療で効果不十分な場合に限る)」で、通常1日1回2.5μgを夕食後又は就寝後に投与する。薬価は2.5μg1カプセル1795.00円。14日処方制限適用外。
同剤は、東レが創製したナルフラフィン塩酸塩について慢性肝疾患患者のそう痒症について、共同開発、製造販売権に関するライセンス契約を受けて、東レ・メディカルが厚生労働省に承認申請していたもの。有効成分が同一の「レミッチカプセル」(製造販売元:東レ)は、2009年に血液透析患者のそう痒症の適応で承認を取得してたが、東レ・メディカルによると、同一成分で異なる適応症は現場の混乱を招くとして、両剤の適応を揃える形で追加承認を取得した。レミッチについては、血液透析患者の適応については鳥居薬品が、慢性肝疾患患者の適応については大日本住友製薬が販促を行っている。