アステラス製薬 がん免疫療法の研究開発を強化 米ポテンザ社と提携で
公開日時 2015/04/23 03:50
アステラス製薬は4月22日、米国のがん免疫関連バイオベンチャーであるポテンザ社と、がん免疫療法について独占的共同研究開発契約を締結したと発表した。提携によって、がん免疫療法の研究開発の強化を図る。具体的な契約内容は開示していないが、提携期間は数年程度で、これまで免疫療法でも奏功しないがん、患者を対象に、複数の創薬研究プログラムを進める。ポテンザ社を買収するための独占的オプションも含まれており、提携期間内での成果を見て、実施を判断する。
研究は、アステラスの既存の重点領域にこだわらず進めるとしている。 アステラス製薬の安川健司上席執行役員・経営戦略担当は、今回の発表の中で「PD-1、PD-L1、CTLA-4などの免疫チェックポイントを標的とするがん免疫療法が注目される一方で、これらの抗体が奏効しないがん種、患者層の存在が指摘され、今後解決されるべき重要な課題として認識され始めている。アステラス製薬はこうしたがん種をターゲットとし、既知の抗体とは異なる作用機序やモダリティを持つ新しい治療法の研究開発に挑戦していく」と説明している。契約に伴う一時金など経済条件は開示していない。
ポテンザ社は2014年12月に、MPMキャピタルが主導し、インターウエストパートナーズとアステラスベンチャーマネジメントが参加した、3800万米ドルの株式投資による資金調達を完了している。