武田薬品 アルフレッサ子会社「ワクチン安全管理」に出資 予防接種管理システムの普及推進
公開日時 2014/10/03 03:50
武田薬品は10月2日、アルフレッサが8月に設立した100%子会社「ワクチン安全管理」に出資することを決めたと発表した。出資金額は開示していない。ワクチン安全管理では、アルフレッサが開発した予防接種希望者の予約受付や接種予定数から適正発注数を算出・発注支援する機能などを備えた予防接種管理システム「ワクチンスケジューリングシステム」を医療機関に提供する事業を行っている。武田薬品も今回の出資に伴い、この普及活動を推進する。
同システムは、乳幼児の保護者からの接種予約自動受付、各乳幼児の予防接種スケジュール管理、接種予定ワクチン数の自動集計による適正発注数の算出と発注支援、接種済みワクチンのロット管理支援――などの機能がある。保護者もスマホなどのデバイスから乳幼児の基礎情報を入力すると、接種時期を自動でスケジューリングし、予約日程を知らせるメールなどが届く。このように同システムは、乳幼児のワクチン接種情報を保護者と医療機関が共有することで、ワクチン接種のスケジュール管理をサポートする。
近年、定期接種ワクチンの種類が拡大したことによって、ワクチンを同時接種する機会も増え、乳幼児のワクチン接種の管理が複雑になっている。このため、乳幼児の定期接種ワクチンを漏れなく接種することが、接種対象者や保護者、医療機関などの課題になっていた。
武田薬品の岩﨑真人・医薬営業本部長は今回の出資にあたり、「近年多くのワクチンが定期接種化されるなか、未接種者への接種勧奨が求められている」とし、「当社もワクチン製造販売メーカーとして本システムの普及活動を通じてワクチンの適正な接種の推進をサポートし、公衆衛生医療の向上に貢献してまいりたい」とコメントしている。