エーザイ 開発中新規PPIをゼリアに導出 承認後はコ・プロ
公開日時 2014/08/19 03:51
エーザイは8月18日、開発中の新規PPI「E3710」の日本における独占的開発権と共同販促権をゼリア新薬に付与するライセンス契約を締結したと発表した。同剤は、エーザイの主力品であるパリエットの後継品として創製された。エーザイにとって消化器領域は重点領域だが、現在、開発においてはがん、脳神経領域に注力している。消化器を最重点領域とするゼリアに「E3710」を導出することで開発をスピードアップでき、消化器を得意する両社が共同販促することで製品価値の早期最大化が図れると、エーザイは判断した。ゼリア新薬にとっても消化器領域の製品拡充につながる。
ライセンス契約によりゼリアが開発を行い、製造販売承認権も取得する。承認後は両社で共同販促を行うが、売上を両社のいずれに立てるかなどの詳細は開示していない。
E3710は、既存のPPIに比べて作用が強力で長時間の持続性が示唆されているといい、高い酸分泌抑制効果の発揮により治療期間の短縮や既存のPPI では効果不十分の患者様にも対応できる薬剤として開発している。国内フェーズ1を終了している。エーザイは、導出に伴う契約一時金、ロイヤルティなどの対価をゼリアから受けるが、金額は開示していない。