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薬食審・第一部会 新規不眠症治療薬を承認了承 初のオレキシン受容体拮抗作用

公開日時 2014/08/04 03:52
厚労省の薬食審医薬品第一部会は8月1日、新薬など2製品の承認の可否を審議し、いずれも承認を了承した。この中には新規の不眠症治療薬としてMSDが承認申請したベルソムラ錠がある。脳の活動に関与するオレキシン受容体を阻害することで睡眠状態へ移行させるという、これまでにない作用機序を持つ薬剤で、9月~10月には正式承認されることが見込まれる。
 
【審議品目】(カッコ内は成分名と会社名)
 
▽ベルソムラ錠15mg、同20mg(スボレキサント、MSD):「不眠症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。海外で承認されている国・地域はなく、米国で審査中。
 
ベルソムラは初のオレキシン受容体拮抗薬。同受容体を阻害することで、脳を覚醒状態から睡眠状態へと移行させる。成人は1回20mg、高齢者は15mgを就寝直前に経口投与する。不眠症の適応を有する薬剤としては、ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系薬、メラトニン受容体作動薬がある。
 
 
▽リツキサン注10mg/mL(リツキシマブ遺伝子組換え、全薬工業):「難治性ネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイド依存性を示す場合)」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。薬剤は海外126の国・地域で承認されているが、この適応ではいずれの国・地域も未承認。
 
ネフローゼ症候群ではステロイド剤や免疫抑制剤が用いられるが、ステロイド剤からの離脱が困難な場合や既存の免疫抑制剤に反応しない場合は難治性とされる。難治性同症候群の推定患者数は約1000人。リツキサンは抗CD20モノクローナル抗体で、この適応を有する類薬はない。
 
【報告品目】(カッコ内は成分名と会社名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構の審査の段階で承認が了承され、部会での審議が必要ないと判断された製品。通常1カ月程度で正式承認となる。
 
▽ラミクタール錠25mg、同100mg(ラモトリギン、グラクソ・スミスクライン):「てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作含む)、強直間代発作に対する単剤療法」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余(平成28年10月15日)
 
▽ビクトーザ皮下注18mg(リラグルチド遺伝子組換え、ノボノルディスクファーマ):「2型糖尿病」を効能・効果とする新効能医薬品。再審査期間は残余(平成30年1月19日)
 
効能・効果にあった「食事療法・運動療法」、「食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤の使用」のいずれか十分な効果が得られなかった場合に使用する旨のシバリをなくす。このシバリがなくなったのはGLP-1受容体作動薬の中では初めて。
 
▽メトグルコ錠250mg、同500mg(メトホルミン塩酸塩、大日本住友製薬):2型糖尿病に小児用量を追加する新用量医薬品。再審査期間なし。
 
小児の推定患者数は約1000人。厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で開発の必要性が指摘されていたもの。日本で、小児用量がある経口血糖降下薬はSU剤のグリメピリド、グリベンクラミドだけだった。
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