杏林製薬 メルク創製の過活動膀胱薬ビベグロン 国内開発・販売権を取得 国内P3へ
公開日時 2014/07/23 03:51
キョーリン製薬ホールディングスは7月22日、米メルクが開発中の過活動膀胱治療薬ビベグロン(一般名、開発コード:MK-4618)について、子会社の杏林製薬がライセンス契約を締結したと発表した。杏林は重点領域のひとつに位置づけている泌尿器領域の製品ラインナップを強化する。
杏林はビベグロンの日本国内における独占的開発権と製造販売権を取得し、メルクに契約一時金やロイヤリティを含むマイルストーンを支払う。具体的な金額などは非開示。
ビベグロンはメルクが創製した1日1回投与タイプの選択的β3アドレナリン受容体作動薬。膀胱のβ3受容体に作用し、蓄尿期におけるノルアドレナリンによる膀胱弛緩作用増強により膀胱容量を増大させ、尿意切迫感、頻尿などの症状を改善する。既存の同機序薬と比べて同等以上の有効性とより高い安全性が見込めるという。
国内開発は、メルクによってP2b試験が終了しており、杏林が今後、P3を実施する。杏林は過活動膀胱の適応を持つ抗コリン薬ウリトス(イミダフェナシン)を販売中。同社は、ウリトスとは異なる作用機序の過活動膀胱治療薬も手掛けることで、泌尿器領域でのプレゼンスを高めたい考え。