日本新薬は６月16日、疼痛治療薬トラマドール塩酸塩の１日１回製剤（開発番号「NS-24」）を承認申請したと発表した。これは同社が販売しているがん疼痛・慢性疼痛治療剤トラマールカプセル（１日４回）の有効成分であるトラマドール塩酸塩に、導入元のパラディン社独自の放出制御技術を取り入れ、即放性を持つ周辺部分と、徐放性を持つ中心部分の二重構造により、速効性と持続性を両立させた製剤という。

トラマドール塩酸塩は、非オピオイド鎮痛薬では治療困難な、がん疼痛、慢性疼痛の患者に用いられているが、日本で承認されている経口トラマドール製剤は全て即放性製剤で、１日に複数回の服薬が必要。１日１回製剤により、患者の服薬アドヒアランスをさらに高めることが可能になると見て、承認申請した。