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経口抗凝固薬プラザキサ 塞栓源特定できない塞栓性脳卒中の再発予防で試験開始へ

公開日時 2014/05/20 03:51

ベーリンガーインゲルハイムは、塞栓源が特定できない塞栓性脳卒中を発症した患者に対する経口抗凝固薬ダビガトランエテキシラート(一般名、製品名プラザキサ)の再発予防効果などを検証する新たな臨床試験を実施する。試験名はRE-SPECT ESUS試験。登録予定患者数は世界中の約6000人で、2015年初頭までに登録を始める。同社日本法人によると、日本が参加するかどうかは検討中としている。

世界的にみて、脳卒中の4分の1は特定できない塞栓源に由来する血栓によって発症する。これは日本も同じ傾向とみられる。このような塞栓源が特定できない塞栓性脳卒中(ESUS)を発症した患者では、脳卒中の再発リスクが高まり、再発すると合併症や死亡など深刻な事態につながるケースも多くみられる。ESUS発症後に脳卒中の再発を防ぐ治療選択肢はアセチルサリチル酸(同アスピリン)など限られている。

同試験では、ESUSの発症から3~6か月以内の脳卒中の再発リスクがあると考えられる患者に対して、プラザキサ150mgまたは110mgを1日2回投与したことによる有効性と安全性を、現在の標準治療であるアセチルサリチル酸100mg1日1回と比較する。最長3年にわたって評価する。

ドイツ・エッセン大学神経科部長で同試験の主任治験責任医師のハンス-クリストフ・ディーナー教授は、「RE-SPECT ESUS試験から得られるデータは現時点で不足しているESUSの知見を高めるものとなり、医師が適切な治療方法を選択するうえで役立ち、患者ケアの改善にもつながるだろう」とコメントしている。

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