NBI 13年業績 売上2400億円突破 プラザキサ327億円 前年比で40%近く伸長
公開日時 2014/04/23 03:52
ベーリンガーインゲルハイムジャパンは4月22日、医療用医薬品事業を担う日本ベーリンガーインゲルハイム(NBI)の2013年の売上が2401億円(薬価ベース)、前年比で11%増だったと発表した。1961年の事業開始以来、過去最高の売上となる。ARBの単剤・合剤を指すミカルディスファミリーや経口抗凝固薬プラザキサ、DPP-4阻害薬トラゼンタの成長が事業全体をけん引した。
13年の日本の医療用医薬品市場が3.1%の成長にとどまるなか、同社は新薬群により2桁成長を記録した。
ミカルディスは、ミカルディス単剤に加え、利尿薬との合剤(ミコンビ)、Ca拮抗薬との合剤(ミカムロ)によるミカルディスファミリーで、2年連続で1000億円以上を売り上げた。
プラザキサは売上327億円で、「前年比で40%近い伸び」(同社)。発売3年目となり、競合品のイグザレルトやエリキュースと市場競争を繰り広げているが、プラザキサは右肩上がりの成長を続けている。
トラゼンタは11年9月の発売から他の糖尿病薬との併用が出来ずに伸び悩んでいたが、13年3月にインスリン製剤を含む全ての糖尿病薬と併用できる「2型糖尿病」の適応を取得した。これにより13年売上は前年比で10倍以上の147億円となった。
ベーリンガーインゲルハイムジャパンの鳥居正男社長は、医療用医薬品事業について、「市場が1桁台前半の成長率で推移するなか、対前年比2桁成長を達成し、売上高は2年連続で2000億円を超えた」とコメント。さらに、「14年には肺がん治療薬ジオトリフを発売し、日本で新たに腫瘍領域に参入する」としている。なお、ジオトリフは17日に薬価収載されている。