4月薬価改定 市場拡大再算定品目決まる ジャヌビア、グラクティブ、レミケードなど11成分
公開日時 2014/01/23 03:52
厚労省は1月22日、4月の薬価改定で実施する市場拡大再算定の対象品目を中医協・総会に提案し、原案どおり決定した。新しい作用の糖尿病薬のDPP-4阻害薬ジャヌビア錠(MSD)、グラクティブ錠(小野薬品)、関節リウマチなどに用いる抗体製剤レミケード点滴静注用と、それら製剤の類似薬を含む11成分22品目。
市場拡大再算定対象品目は、使用方法の変化や効能追加などがあった医薬品の薬価について、使用量が増大した使用実態などに合わせて見直す仕組み。年間150億円以上の販売があり、薬価収載時の予想販売額と比べ実際の販売額の2倍以上となった製品が原則として対象となる。その対象品目と競合している医薬品との間で公平な薬価改定を行うため、対象品の薬理作用類似薬も再算定される。
薬価収載時に類似薬効比較方式で薬価算定された医薬品は最大15%、原価計算で薬価算定された医薬品は最大25%の引き下げを受ける。具体的な引き下げ率は、通常なら2月上旬に予定される製薬各企業への内示を経て、3月上旬に予定される薬価告示で公表になる。
市場拡大再算定対象品目は次のとおり(規格省略、カッコ内は一般名と会社名)。
【対象品】
▽ジャヌビア錠(シタグリプチンリン酸塩水和物、MSD)/グラクティブ錠(同、小野薬品):2型糖尿病用薬:類似薬効比較方式により算定
【類似品】
▽エクア錠(ビルダグリプチン、ノバルティス)
▽ネシーナ錠(アログリプチン安息香酸塩、武田薬品)
▽トラゼンタ錠(リナグリプチン、日本ベーリンガーインゲルハイム)
▽テネリア錠(テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物、田辺三菱製薬)
▽スイニー錠(アナグリプチン、三和化学研究所)
▽オングリザ錠(サキサグリプチン水和物、協和発酵キリン)
【対象品】
▽レミケード点滴静注用(インフリキシマブ遺伝子組換え、田辺三菱製薬)
【類似薬】
▽ヒュミラ皮下注(アダリムマブ遺伝子組換え、アッヴィ)
▽シンポニー皮下注(ゴリムマブ遺伝子組換え、ヤンセンファーマ)
▽シムジア皮下注(セルトリズマブ遺伝子組換え、ユーシービージャパン)
用法用量変化再算定にゾレア
用法用量が直近の薬価改定後に、主たる効能効果、用法用量に変化あった医薬品を対象にする用法用量変化再算定には、気管支喘息治療薬ゾレア皮下注用(オマリズマブ遺伝子組換え、ノバルティスファーマ)の1成分2品目が対象となった。同剤は、最大用量が1回375mgから600mgに変更された。