バイエル アイリーアに「病的近視における脈絡膜新生血管」の適応を追加申請
公開日時 2013/12/03 03:51
バイエル ヘルスケアはこのほど、日本法人を通じて眼科用硝子体内注射液アイリーア(一般名:アフリベルセプト硝子体内注射液)に「病的近視における脈絡膜新生血管」の適応追加を11月28日に承認申請したと発表した。血管内皮増殖因子(VEGF)阻害薬として12年11月に「中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性」の適応で発売された。この11月25日には「網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫」の適応が追加承認された。
脈絡膜新生血管は、後眼部に病的な変化を伴う強度近視から網膜に異常な新生血管が急速に形成される網膜疾患で、未治療では失明に至る場合もある。
申請の根拠は、日本も含むアジアで行われたフェーズ3試験(MYRROR)の成績。病的近視に伴う脈絡膜新生血管を有する患者122例について、二重盲検で偽注射群と比較したところ、24週目の時点でアイリーア投与群で偽注射群を有意に上回る平均視力変化の改善効果が示され、その効果は48週目まで続いた。有害事象は、眼科用VEGF阻害薬で従来確認されている鼻咽頭炎、結膜出血、ドライアイ、眼痛、悪心、めまい、頭痛などだった。
アイリーアについては、糖尿病黄斑浮腫を対象とした国際共同P3(日本含む)も実施されている。このP3のデータを基に、欧米では先月承認申請が行われた。